スラストメータが
やって来た
Overview
実際にモータにプロペラを取り付けてデジタル秤で表示する推力計である。メーカHPではワッ
トメータとタコメータを買わせようという腹なんだが、これにはすぐれ
もの Hyperion Emeter があるので電力測定、回転数測定は手持ちでOKだし、PCでデータを取り込めるのは分析するのには最高だ。
そんなこと思って、ネットでモノを探すとAsky hobby(アスキーホビーと読
むそうだ。)にあったんだけど電話をすれば、、、、、品切れ( ̄^ ̄;
入荷したらメールするんでまだ買う気があったら返事してくれとのこと! 仕事の帰りにアキバに行ったのはいいんだがある店の人なんて「そんなの必要ないで
しょ!」なんて、、、、俺の趣味じゃ、欲しいんじゃ ボケ!と言うのを堪えてるとAsky Hobbyの新井さんからメールが!
まいど〜! お待たせいたしました、タマゾーのスラストメーターが入荷しました ← 原文でおます。
もちろん購入したんがこれです!!
さてどんなものかは写真を見たら一目瞭然。

Jun 23 2007
スラストメーター扱い店が増えていましたが、タマゾーの価格コード
12000を越えて
売っている( ̄^ ̄; 店もあるようなので気をつけてください。
Comment
デジタル秤なんだけどこいつは目で見て 今、推力は x.xxx
kgだなんて感じで芸が無い。せめてPCに時間経過
と推力のデータを取り込めれば良いんだけどなぁ。それでもダメなら最高値表示ぐらいは、つけてほしい(^-^;)し
かしそれにもまして簡単に実際の推
力を測れるのはありがたいものである。余談だけどこの古ーいPCは今や、Emeterの計測専門だ。FMSなんてこのPCが遅すぎて使いも
のにならない(笑)
Jan. 6 2008
計測値が一定にならないとか値が不正確(ふらつく)とかいう話が数箇所から聞こえてきました。
さて原因は?
まず ふらつくというのはどういう場合だろうか? でも逆に考えてふらつき難いのは? EDFの推力測定です。ふらつき難い理由を考察すれば、回転数が高
いので噴出風が比較的一定に出ている。このためEDF機ではサイド・ダウンスラストの設定なしでOKなんです。つまり口径の大きなペラ程、反動ベクトル、
風力方向ベクトルの歪みが大きいということです。(EDFの筒状の形状や風向補正板がかなり効いている上に回転数の変化分に対する推力の偏差が少ない。)
これが測定結果のふらつきに現れているのは明らか
でしょう。(ベクトル図を描いてみても違いは明白です) ということはどうすればよいか? 簡単です。ある意味どれも正確なんです。実質平均推力を求めて
もいいのですがあまり使用目的からすれば意味がないでしょう。単純に秤
をモータマウントに連動させてこのスラストメータの表示が見難い場合が出る理由はこのためです。だからこの表示は異常だとか考える前にどういう現象かを考
察してどういう症状かを考えることが有効です。
まぁこんな解説、取説じゃぁ書きようがないもののなんらかの説明があればいいのに、、、メーカさんももう
チョイ頑張って欲しいものですね(^^;
Technical Information
一般的なプロペラの推力は
th = rpm
3.0 * dia.(直径)
4.0
* pitch * const
このような式で表されます。constは定数なんだが、プロペラ形状などで一定値ではない。また空気の密度は温度により変わるので当然、推力も温度があが
れば数値は減る。Hyperionではこの異なるプロペラ定数をEmeterソフトに取り入れているのほぼ完璧な測定ができるはずなのだが、やっぱ論理値
と測定値をチェックしたくなるでしょ!? 簡単な計算プログラムはこのサイトでソースも
ダウンロードできまっせ!
エネルギーは質
量とスピードの2乗に比例する。
E = M * V2 / 2 (Eはジュール M = kg V = m/sec
ちなみにW(ワット)とは1秒間に1ジュールの仕事率だ)
つまり機体の重さは一定なので速度を倍にしようとすれば4倍のエネルギーが必要なことがこの式から判る。それでは飛行機を考えてみよう。3Dのトルクロー
ル
ようなものは
推力だけで浮いているときには速度に関係はない。これはヘリコプタのホバリングと同じでありエネルギーは単純に重力に対するものだけつまり機体自身の質量
、すなわち地球の重力そのものである。
上の推力計算式を見れば判るようにペラの直径を2倍にすれば16倍の推力が得られる。ヘリのローターが大きいのはこのためだ。しかし、飛行機でもヘリコプ
タでも
飛んで移動することが前提だ。飛行機の場合、推進することにより主翼に揚力があたえられ浮かぶのが原則であるので、速度は当然、重要な要素である。翼面加
重については御存知であろう。ダクト
ファン
ジェットのような場合重さに対して0.7程度の推力でも十分な飛行特性を得られるのは一般的なEDFの流出速度が早いからである。そのため、ゆっく
り
飛ぶ機体(翼面が大きく、翼面抵抗が大きい、翼の厚い機体や底面がフラットやフラップ形状にダクトファンは向かないのである。裏をかえせば推力さえあれば
回転数やピッチは関係ないと思いがちなの
だが、こと飛行機に関して言えば、どの程
度
の早さで飛ばすのかを考えてからプロペラと回転数を選ぶことが非常に重要である。ピッチと回転数は速度に比例する。もちろんヘリでも早く飛ばすにはパワー
、すなわちエネルギーが必要だ。余談であるが空気は水より温度による膨張係数が大きい。温度が高ければいくらペラで空気を流しても分子量は少ない。した
がって高温になれば推力は落ちるのだ。また空気と言うのは思ったより、凄い圧力が地上にある物体にかかっている。実際に1m2にか
かる重量は約10tである。鉄の塊が空気なんかに浮かぶなんて、、、という飛行機嫌いは迷信と変わらないことを言っている。魚は水圧を気にしていないで
しょ!?
Mesurement results
測定結果の一例は以下のとおり。スラストメータの表示は1115gと現在の気温25℃なのでほぼ理論どおりに!!やっぱこれだな(^ー^)v
ちなみにプロペラ速度は68.12km/hでトレーナや少し遅いスポーツ機向きだろうか!?
下記、グラフはクリックすれば拡大表示される。
EDF Mesurement
Asky
hobbyの新井さんは凄い良いアイデアで測定されているのだがこちらは超極楽版である。
写真 1024x768
800x600
推力実測値635g
エンルート enP-JET56 に enPower-450DFⅡ
を搭載したパワーユニットの計測である。エンルートのHPで語っているように推力は600g越えの635gあった。これがあれば『xx
cm離してデジタル秤の、、、』なんてことをする必要もないのだ。フッフッ。
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Noboru Hirano
Last modified: Thu May 22 2025 12:03:54